フレイルの専門家によるフレイル予防コラム#009

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荒井秀典先生の健康長寿コラム|70代,80代,90代シニアライフ&シニアファッション通販ショップ「アトランダム」 ついでにはじめる新習慣

歳を重ねるごとに、認知機能が低下したり、意欲がなくなってきたりすることがあります。
現状、認知症やうつ病のような病気にはなっていない状態でも、知機能の低下や意欲低下を放置すると、進行して病気になってしまう恐れがありますので、注意が必要です。
この認知機能低下や意欲低下の状態を精神的フレイルと呼びます

精神的フレイルのきっかけは何でしょうか?
加齢とともに様々な慢性疾患や生活環境によるストレス、ライフイベントなどによって、心の状態に変調を来しやすくなり、それらの影響が持続することが精神心理的フレイルをもたらすこともあります。
また、からだの機能低下や社会とのつながりが希薄になることも、心の健康に影響を及ぼすこともあります。

したがって、健康寿命の延伸であるフレイル予防は、からだ作りだけではなく、社会とのつながりを持ちながら、こころ作りも大切であるということです。

そこで大事なことは、仕事だけではなく、ボランティアであったり、趣味を持つこと(できれば仲間とともにできる趣味が理想ですね)、外出の機会を確保すること、そしてそれらをできるだけ続けることで生きがいを持ちながら生活することが重要だと思います。

10年後、20年後、30年後の生活を予想して、今から始めることができるものはありますか?今の状態を維持できますか?考えてみてください。

心理的フレイルのセルフチェック

□ 外出は週に1回もいっていない
□ 昨年と比べて外出の回数が減っている
□ 周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れを指摘される
□ 電話をかけるとき自分で電話番号を調べられない
□ 今日が何月何日かわからない時がある
□ ここ2週間、毎日の生活に充実感をがない
□ ここ2週間、これまで楽しかったことが楽しめない
□ ここ2週間、以前はラクにできたことが今は億劫に感じる

1つでも思い当ったら、心理的フレイルがはじまっているかもしません。

文・監修:荒井 秀典

国立長寿医療研究センター 理事長 荒井秀典(Hidenori Arai)

<略歴>国立長寿医療研究センター 理事長。日本老年学会 理事長。日本サルコペニア・フレイル学会 代表理事。J-MINT研究代表を務める。
著書/『フレイルのみかた』中外医学社出版、『40歳からの健康年表 (文春新書)』文藝春秋出版、『寝たきりにならずにすむ筋肉の鍛え方 かんたん体操&栄養知識でいつまでも歩けるカラダに!』河出書房新社出版 など他多数


■注意点■
☑本企画は、専門家の監修のもと編集をしていますが、実践して体調悪化する場合はすぐに中止して医師にご相談ください。
☑このコーナーでご紹介するのは、あくまでセルフチェックです。痛みや違和感がある場合は、自己判断せずお近くの専門医にご相談ください。

※弊社から荒井秀典先生に依頼をし、いただいたコメントを編集して掲載しています。
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